異文化での苦労を克服
保護者の皆様は、お子様から「留学したい」とご相談を受けた時、不安と期待をお持ちになったことと思います。
日本とは違う文化・言語で生活するにあたって、理解できないこと・納得いかないことが起きますし、AISE国際交流センター ではそういう問題が起きて当然だと考えています。
中学・高校という年代に親元を離れ異文化で生活する以上、英語力だけを身につけたいという考えだけで留学を捉えることはお勧めできません。
もちろん年齢が低ければ吸収力も高くなり、実際にAISE国際交流センター のプログラムを終了した方で、英語を武器にその後の人生を歩んでいる方は大勢います。
しかし、中学・高校留学というのはそれだけではありません。留学生活を通して問題を解決し、壁を克服した経験こそが、真の賜物ではないでしょうか。留学を終了する頃には「成長」という形で戻ってくるでしょう。
しかし問題を長引かせて、留学生活を辛いものするわけにもいきません。問題解決に向けての注意やアドバイスが必要となってくるわけです。
そこで、AISE国際交流センターでは審査・オリエンテーションなどを通して、実際に留学するお子様と個人的な繋がりを作っていこうと考えています。
留学中に実際に問題が起きた時の相談しやすい環境を作り、お子様に充実した留学生活を送っていただけるよう、保護者の皆様とAISE国際交流センターのスムーズな連携も必要となってきますので、ご協力いただきますようお願いいたします。
親離れと子離れ
AISE国際交流センター では留学中に年数回留学レポートを書いていただいて、留学生活を把握することに役立てています。
留学開始半年後ぐらいの2回目のレポートの中に、「留学をして半年で変わったことは何ですか?」という質問があります。
その答えには「英語が上手くなった」「日本の素晴らしさが分かった」「精神的に成長した」「自分に自信がついた」というお答えもありますが、断トツに多いのは「日本にいる親のありがたみが分かった」「自分がどれだけ親に甘えていたかが実感した」という答えです。
親元を離れ異国で生活でする苦労から、そういうことを学びとっているのはもちろんのこと、ホームステイ先や友達の親子関係からも、そういうことを感じているようです。
親を必要としないという親離れという意味ではなく、親の有難さを認識するという親離れを、留学生活を通して知るというわけです。
併せて保護者の皆様も子離れが必要となってきます。お子様から直面した問題や他愛もない愚痴を大きく受け取って、一緒に一喜一憂しているようでは、お子様の成長を阻害することになってしまいます。
親ですから、異国で生活する子供のことを心配することは、至極当然です。しかし重要なのは、肝を据えて子供から届く苦労話に耳を傾けるぐらい、の度量なのではないでしょうか。
そうした海を越えたコミュニケーションの中から、様々なことをお互いに感じられるようになるものです。優しい言葉をかけるだけではなく、時には厳しい言葉や突き放すことが、お子様の留学生活に役立つこともあるかもしれません。
異国での自由
留学前に希望する国のイメージを聞くと、「自由!」と答える学生さんもいらっしゃいます。
留学先では、意見を求められる機会や自己主張する場が多く与えられますので、「考え方」や「思想」という観点では自由かもしれません。
しかし、実際の留学生活、数多くある規則や滞在先(ホームステイ・寮)のルール、交通の便の悪さなど、物理的には不自由な生活になるといえます。何でも思い通りに好き勝手に生活できた日本での環境とは異なり、色々な行動の制約もでてきますし、現地のローカルの学生は許されても留学生だから許されないことも出てきます。
そういった理想と現実のギャップに思い悩むお子様にも、保護者の皆様からのアドバイスが必要となってきます。
留学先の選び方
留学するには、その国の教育制度やプログラムの特徴、また保護者の皆さんのご希望される諸条件や、お子様に向いているかどうかなどを考える事が必要になります。
また最近は、査証(ビザ)の申請方法や審査状況などにも変更が見られますので、後で後悔しないためにも、正しい知識をつけた上で留学先を選ぶ必要があります。
留学先選びは、旅行先やホテルを予約するのとは異なり、現地サイドからの受入状況などにも作用されますし、卒業を目指す方の場合は、卒業までの条件なども考慮しなければなりません。
AISE国際交流センターでは単に留学を勧めるのではなく、過去にプログラムに参加した先輩方の話や現在の状況を踏まえながら、その人にあった留学方法を、一緒に話し合っていきたいと考えています。